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天然砂への挑戦 V7の誕生秘話

トップシェアへの道のり

コトブキで天然砂を生み出せ

「海砂に代わる質の高い砂ができればビジネスチャンスになる。」我が社の急速な成長は、そんな発想がきっかけでした。
1998年、建設業界は資源枯渇の危機に陥りました。広島県で、コンクリートに使用する骨材資源となる海砂の採取が全面禁止されたのです。
このことは建設業界に大打撃を与え、海砂の代わりになる砂の確保が緊急課題となりました。 そこに着目した私たちの考えは一つ。「この砂を作り出すことができれば、我が社は急成長する。」
その考えに私たちは絶対的自信があったのです。そしてその先に待ち受けている様々な試練に私たちは立ち向かっていくことになりました。

技術者たちの奮闘と新たな製法

数千年、数億年かけて水流にもまれて形成された天然砂は簡単に作れるはずもなく、現実は厳しいものでした。
人の手で作られた砂と天然の砂の品質の差は大きく、粒子形状が粗く粒度バランスも悪い人工砂は、市場ですぐには受け入れられませんでした。球形が作り出せないだけでなく、汚水やヘドロが発生することも問題視されていました。
いくつもの課題が私たちの行く手を阻みました。そもそも私たちは建築や土木に関する知識が乏しかったのです。
コンクリートに関する知識を学ぶため、講師を招いて勉強会を行うことから始めました。
知識は徐々に深まっていき、水を使って砂を細かく砕く従来の湿式製法に限界があるのではないか?どこの会社も開発に成功していない「乾式製法」に挑戦するべきではないか?
こうして社内での乾式製法の開発への意欲が高まる中、「空気を使えば乾いた砂もふるい分けできる」と考え、新しい技術への糸口を見出したのです。

コトブキの未来への挑戦

V7乾式製砂システムの確立

こうして乾いた砂を細かく砕く「乾式製法」の開発がスタートしました。
砕砂を海砂のように丸く砕く技術の開発は、約40年蓄積された我が社の技術をもってすれば、それほど問題ではありませんでした。苦しんだのは、乾いた砂を空気でふるい分ける「空気分離機」でした。
風速・風力・風圧・時間を変えて2年間テストを行い、空気分離機の完成にこぎつけていきました。空気分離機を破砕機の真下に設置することによって密閉構造にし、粉じん発生の抑制と設備のコンパクト化に成功。誰もが新たな技術の成功を確信した瞬間でした。
その後も、機械の安定性、生産される砂品質の安定性を確保するため、連続運転する実機に数ヶ月張り付き、データを取り、根気強く改良を重ねていきました。
その結果、海砂と同様の球形に近く、砂の粗さを自在に調節できる乾式機械が誕生。
この機械を「V7乾式製砂システム」と名付け、市場に送り出すこととなりました。

世界のコトブキへ

私たちが作り出した技術は、自然砂の枯渇が激しかった西日本から導入が始まり、その後、天然砂の比較的豊富であった九州地区、東北地区でも高く評価され、全国的に導入が広がっています。
2000年以降の乾式砕砂設備としては、国内シェアは80〜90%に至ります。
今では「砕砂はコトブキ」と言っていただけるまでになり、それに応える技術陣が在籍しています。
しかし、これは私たちにとってスタート地点にすぎません。
私たちは2005年頃から、日本だけにとどまらず積極的に海外展開を進めています。今後も機械の改良を重ね、研究を継続し「世界のコトブキ」として発展することを目指して。
また今後は製砂機の仕組みをビル解体で発生するコンクリート廃材の破砕、選別に転用、リサイクル業界にも進出します。
コトブキの未来への挑戦は始まったばかりです。

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